『番外編 甲冑納品雑記②』

こんにちは。
青山不動店主の深海でございます。
前回からの続きでございます。
インターホンを押すと、すぐにいつもの柔和な笑顔をたたえたT様が出て来て下さり、
「遠いところありがとうございます。今日はよろしくお願いいたします。」とおっしゃって頂きました。
先に送付しておいた甲冑類は無事に届いていたようで、「送付して頂いたものはこちらに置いています。」と廊下に整然と並べて頂いておりました。
「ほかにも引っ越しの段ボールだらけで、段ボールに埋もれてます(笑)」とおっしゃっていました。
もちろん、普通のお宅の場合ならそうでしょう。もちろん私にも経験があります。引っ越し当日など、まさに段ボールに埋もれてどこから手をつけてよいやらわからず軽いパニック状態です。
しかしT様邸におかれては、もちろんそれなりの数の段ボールが置いてあるのですが、それらの段ボールを軽~く凌駕するだけの広いスペースがここかしこにありますから、沢山の段ボールがあっても、「あ、何か多目に宅配便で荷物が送られてきたんだ」というくらいの印象しか持ちませんでした。(なんせ、「会館」ですから!失礼。。。)
甲冑を設置する和室に案内して頂きました。
床の間の背には渋い光沢を放った銀箔が貼り巡らせてあり、床部分には分厚くてステージのように広い御影石の台が設置してあります。
和室なのですが、タダモノではない和室なのです。
繰り返しますが、、、タダモノではないのです!
中央には流麗な勝海舟の書軸が掛けてあり、この部屋の格調を一段と高めています。
甲冑は床の間部分の、その御影石ステージの向かって右側部分に設置したいとのT様のご要望。
承知しました、カッコ良く据えましょう!と設置の準備にとりかかりました。
つづく。