『番外編 甲冑納品雑記④ 最終回』

こんにちは。
青山不動店主の深海でございます。
前回からのつづきでございます。
「今日は深海さんが来られることにかこつけて、ツマガリさんのケーキをご用意してたんです。ここのケーキは絶品なのですが、普段は糖質を制限しているので何かしら理由がないと大好きな甘いものをあまり食べることができないものですから。(笑)」と、あくまで私に気を遣わせないお心遣いの言葉。本当に優しい方です。
さて、ご用意頂いた数多のケーキの中から、私はオーソドックスなイチゴのショートケーキを選ばせて頂きました。有り難みを感じながらフォークをケーキの先端に差し込み、一口分ほど切り取り口に運びました。
生クリームのほどよく上品な甘味が口腔に広がり、柔らかいスポンジの口当たりが得(え)もいえません。
「う、うまい…」それ以上の言葉を発することができず、マナーそっちのけで、一気に形が無くなるまで食してしまいました。
さすが、食通のT様ご推奨のケーキです。私が人生で口にしたケーキの中でも印象に残る有数のおいしさです。関西ご在住で、まだ、このツマガリさんの、ケーキを口にされていない方は、ぜひ一度召し上がってみてください!
ティータイムを満喫中に、窓から広がるお庭の景色が気になっておりましたので、お庭を拝見させて頂くようお願いし、案内して頂きました。
里山をイメージした築山には素朴ですが力強い印象の若木が植され、庭の中央にはさらさらと小川が流れ、耳に心地良いせせらぎが届きます。心が洗われる風景とはこういうことをいうのでしょう。しばし時間を忘れ、見入ってしまいました。
ただ私はどうしても感覚が俗っぽいので、「ここに露天風呂があったら最高でしょうねえ!」と清廉な雰囲気をぶち壊すような一言を発してしまい、T様に苦笑いの同意をさせてしまいました・・・。
といったわけで、無事甲冑の納品と設置を完了させて頂き、美味しいケーキと美しいお庭の景色を堪能させて頂いたところで、おいとますることにしました。
世界各地から第一線で活躍されるビジネスマンが多くご来訪される新T様邸に、わたくしどもの甲冑を納めさせて頂いたことは本当に誇りに思えることです。
この場をかりて、改めてT様に御礼を申し上げます。
誠にありがとうございました。
・・・その後、私は伊丹空港で家族からのリクエストの551蓬莱の豚饅を購入し、飛行機で隣の座席の方に豚饅の強めの香りをふりまきながら(隣の方、すみませんでした!)、無事帰京いたしました。
おしまい。