
縁頭 銘 大森昌秀(花押) 波千鳥図
280,000円(税込)
商品説明
大森派は江戸の金工柳川一門及び石黒一門と並び称される横谷派の名門一流です。英昌、英秀、英満の三代の活躍により、一門はすこぶる繁栄いたしました。
特に二代英秀は横谷流の赤銅魚子地高彫色絵の彫法を基本に創意工夫を加え、新たな彫技を開発しています。
英秀が開発した彫技の一つに「大森波」と呼ばれるものがあります。打ち寄せる波浪の描写を鏨で表現したもので、絵画では表現しきれない写実性を示した誠に迫力ある彫法です。
大森昌秀は大森派に名を連ねる江戸後期の金工です。大森の家名の名乗りを許され、また初代と二代の名前よりそれぞれ一字ずつ貰い受けていることから一門内で相応の評価を受けていたことがわかります。
この縁頭は赤銅石目地に逆まく波を高彫で表した、いわゆる大森波の典型です。全面を波で埋めるのではなく、上方に石目地を用いた空間をつくることで、うねる波の存在感がいや増しています。
波間には躍動感のある千鳥を頭に二羽、縁に三羽、赤銅地と朧銀地を使い分け勢いよく舞わせています。五羽の千鳥の顔はそれぞれに違う表情を見せており、ここにも昌秀の高い技術がみてとれます。
大森波を十分に堪能できる縁頭です。
詳細データ
- 時代
- 江戸時代後期
- 製作国
- 武蔵 国
- 製作手法
- 赤銅石目地鋤出彫象嵌色絵
- 鑑定書種別
- 保存刀装具(日本美術刀剣保存協会)
- 頭
- 38.2 ミリ
- 縁
- 39.6 ミリ
- 縁の腰高
- 14.2 ミリ